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「神童」と呼ばれキックボクシング界で無敵を誇る那須川天心選手。
プロキックボクサーとして活躍し、無敗の戦績を持ってボクシング界に飛び込んだ那須川天心選手のデビュー戦が2023年4月8日開催されましたね。
ずば抜けた攻防スピードと強さを誇り、これまで無敗と言われてきた天心選手ですが実際の戦績はどうだったのか、本当に負け試合は無かったのでしょうか。
気になり調べたところ意外にも負けたことあるようなのです。
その一つが2018年のエキシビションマッチ、那須川天心VSメイウェザー戦です。
那須川天心選手はメイウェザー選手になぜ負けたのか?なぜ戦績無敗となっているのか?気になるところです。
そこでこの記事では那須川天心選手は過去負けたことあるのか、またなぜ負けたのか、負け試合の相手や負けた要因、これまでの戦績について紹介していきたいと思います。
那須川天心は負けたことある?負け試合の対戦相手や戦績を調査
プロキックボクサーとして活躍した“神童”那須川天心選手は本当に無敗なのか?
結果、公式戦無敗!!
幼少期より空手、キックボクシングで活躍し、プロ時代の公式戦での戦績は無敗ですが、実はエキシビションやアマチュア時代も入れると数回の負け試合があります。
その中でも多くの人の印象に残っているのが、2018年大みそかのエキシビションマッチ「那須川天心VSメイウェザー戦」ではないでしょうか。
那須川天心とは
那須川天心(なすかわてんしん)1998年8月18日生まれ 千葉県松戸市出身。
日本のプロボクサーであり、元キックボクサー、元総合格闘家。
天才的なセンスとテクニックで相手のダウンを奪いそのKO率の高さから「キックボクシング史上最高の天才」と称され”神童”との異名をもちます。
左ききのサウスポーで、必殺技はハイキックや左ストレート「ライトニング・レフト(稲妻の左)」と称されています。
格闘技を始めたのは5歳の頃。
礼儀を身につける目的で極真空手を習い始めたそうですが、その後めきめきと実力をつけ、小学校5年生でジュニア世界大会で優勝しています。
同年キックボクシングに転向し2014年RISEバンタム級ランカーを58秒でKOという快挙を成し遂げプロデビュー。
2015年RISEバンタム級王者・村越優汰選手に勝利し史上最年少の16歳で王者獲得。
2022年6月の試合を最後にキックボクシングを引退しボクシングへ転向しています。
獲得タイトル(プロキックボクシング)
- 第6代RISEバンタム級王者
- BLADE FC JAPAN CUP -55kg トーナメント2015優勝
- ISKAオリエンタルルール 世界バンタム級王者(2016年)
- RIZIN KICKワンナイトトーナメント2017優勝
- 初代RISE世界フェザー級王者
- ISKAフリースタイルルール 世界フェザー級王者(2019年)
- RISE WORLD SERIES 2019 -58kgTournament級王者(2019年)
素晴らしい経歴です。そんな天心選手に負け試合は無かったのでしょうか?
2018年エキシビションマッチでメイウェザーにTKO負け
那須川天心選手は2018年大みそか、異種格闘技イベントでアメリカ出身の元プロボクサー、フロイド・メイウェザー選手とのエキシビションマッチで1回2分19秒でTKO負けしています。
フロイド・メイウェザー・ジュニア
アメリカ出身のボクシング元世界チャンピオンで、史上初無敗で5階級制覇を達成。
プロ戦績は50戦 50勝 27KO、まさにボクシング界のレジェンドです。
そのレジェンドと天心選手には実際5階級の差があったといいその時点で無理ゲー感が漂よいます。
ルールは純粋なボクシングルール、有効打はパンチのみというキックボクシングの天心選手には不利要素しかなくさらに無理ゲー感……
グローブはメイウェザー選手10オンス天心選手8オンスと、天心選手の唯一のハンディーキャップとなりました。
試合はメイウェザー選手に天心選手の左ストレートがヒットしますが、その後左フック、右ボディーから顔面へのコンビネーションパンチ、左から右へのワンツーで3度のダウンを奪われ、その時点でセコンドからタオルが投入されると同時にレフリーに止められ試合終了。
この試合は残念な結果に終わってしまいましたがメイウェザー選手のルールで試合に挑んだ天心選手は本当に凄い!
あくまで「エキシビションマッチ」で勝敗はカウントされませんが試合後涙する姿に天心選手の格闘技に対する想いが伝わってきます。
公式戦は47戦無敗
那須川天心選手の戦績はプロの公式戦では無敗、47試合全て勝利しています。
しかしアマチュア時代も入れると5回の負け試合があり、また天心VSメイウェザー戦も負けてしまいましたがエキシビションなので公式戦は無敗となります。
戦績 | KO回数 | |
総合戦歴 | 47戦47勝0敗 | 32回 |
キック | 42戦42勝0敗 | 28回 |
MMA | 4戦4勝0敗 | 3回 |
MIX | 1戦1勝0敗 | 1回 |
アマチュアキックボクシングの戦績は105戦 99勝 5敗 1分37KOとこちらも素晴らしい結果を残されています。
那須川天心が元ボクサーのメイウェザーに負けた要因はなに?
ボクシング良識派からは「危険すぎる」「非常識」という厳しい批判の声も飛んだ一戦。
危惧されたのは、あまりにも違うウエイトの差。
また、引退したとはいえボクシング史上最強とも噂される元王者とのボクシングでの対決、のちに天心選手は「怖かった」とも語っています。
非凡な才能、センスと驚異の身体能力を持つ那須川天心選手が勝てなかった試合。
そんな試合を振り返り那須川天心選手が負けた要因は何だったのかを私なりに考察してみたいと思います。
階級の違いにより攻撃力に大きな差が生じたのが負けた要因
やはり1番の要因は階級の違いが大きかったのではないでしょうか?
格闘技にとって、階級の違いはとても重要でウエイトが重い程有利、階級が1つ違うだけでパンチの重さが全然違うといい、細かく階級が設けられているのはそのためでしょう。
一般的には2~3階級の違いで危険、3~4階級違うとジャブがストレートに匹敵する威力があると聞きます。
試合当時天心選手とメイウェザー選手には5階級の差(10kg前後)があったといい、また階級の違い=体格の違い、リーチも違ってくるでしょう。
リーチ差はボクシングでは重要なファクター。
このことも試合で不利に働いた要因だと考えます。
スーパーバンタム級 | 55.338kgまで(那須川天心選手) |
---|---|
フェザー級 | 57.153kgまで |
スパーフェザー級 | 58.967kgまで |
ライト級 | 61.235kgまで |
ウェルター級 | 66.678kgまで(フロイド・メイウェザー・ジュニア選手) |
では階級が同じなら天心選手は勝てていたのでしょうか……
キックボクシング要素無しの不利なルール設定が負けた要因
ボクシングとキックボクシングは一見似ていますが全くの別競技。
この試合はキックボクシングの有利な部分を全部無くされてしまった試合でした。
メイウェザー選手からの要求
キックしたら罰金5億円ね!
足でフェイントしたりジャンプしたら罰金5億円ね!
この手技のみの対決で、天心選手は相手の不利な所をつくことや、有利な部分で攻めることが難しくなり、さらに目線や頭の動き、肩の動きでフェイントを入れるボクシングに対しキックボクシング特有の足でのフェイントも封じられ本来の力が出せなかったことも大きく影響したと考えます。
余談ですが私の知る限り異種格闘技戦でボクサーは自分の土俵でしか試合を受けないように感じます。
古くは、アントニオ猪木(プロレス)VSモハメド・アリ(ボクシング)
この時もアリ側から「ロープに触れた相手への攻撃禁止」「立った状態でのキックは禁止」「頭突き、肘打ちは禁止、掴むのもダメ」と厳しいルールでした。
結果はスライディングキックや寝たままのキックで戦い、引き分け。
天心選手も純粋にキックボクシングルールなら……
元ボクシングチャンピオンとのキャリアの差が負けた要因
メイウェザー選手は引退するまで20年以上ボクサーとしてのキャリアを重ねてきました。
その戦績は50戦全勝 27KO。
スーパーフェザー級からスーパーウェルター級までの5階級を無敗のまま制覇を成し遂げた元名ボクサーです。
”神童”那須川天心選手でもボクシングルールではメイウェザー選手のこれまでに培ってきた技術、試合で得る経験、限られたなかでのフェイントなどキャリア面での差が生じ、敗戦に繋がったものと考察します。
まとめ
那須川天心選手は負けたことある?負けた試合相手や戦績を調査してみました。
那須川天心選手は元キックボクシング選手であり、史上最年少の16歳で王者獲得。
非凡な才能をもち、「キックボクシング史上最高の天才」や「神童」と称されましたが2022年6月の試合を最後に引退、その後2023年にボクシングに転向しています。
そんな那須川天心選手は試合で負けたことあるのか調べた結果、公式戦では無敗の47戦47勝0敗 KO32回の戦績ですが、アマチュア時代やエキシビションマッチを入れると数回の負け試合を確認。
負けた試合相手として有名なのはフロイド・メイウェザー選手、エキシビションマッチで対戦し1回2分19秒でTKO負けしています。
負けた要因として、階級の差が大きかった、ボクシングルールでの試合、キャリアの差ではないかと考察します。
メイウェザー戦では負けてしまいましたが、あくまでエキシビションで天心選手が最高に強い一流の選手であることに変わりありません。
今後の活躍にも期待です。