日本三大稲荷の一つ愛知県の豊川稲荷をご存じですか?
今から580年前の室町時代に創建され、商売繁盛や福徳開運の神様として知られ全国から毎年、五百万人もの参拝者が訪れ戦国時代には織田信長、豊臣秀吉、徳川家康など武将達からの信仰も集めてきたと言われています。
最近ではパワースポットとしても注目を集めテレビや雑誌でも紹介されているそんな豊川稲荷、意外かも知れませんが実はお寺です。
境内には鳥居があり稲荷と呼ばれる事から、お狐様の神社と思われますが正式名を妙厳寺、山号を圓福山とする曹洞宗の寺院なのです。
観光時間に余裕があればじっくり観察してみると寺院だと分るものが発見出来て楽しいですよ。
あと豊川稲荷では毎年いろんなイベントを開催。
今年はクリエイティブカンパニー・ネイキッドとコラボした夜間参拝ヨルモウデが開催されておりライトアップされた境内は昼間とはまた違った感動があり素敵です。
ここでは豊川稲荷の観光時間や参拝コース、ヨルモウデのやり方やおすすめスポットなどを紹介して行きたいと思います。
豊川稲荷の観光時間やコースを紹介
豊川稲荷の境内は12.72ha(31,151坪)という広い敷地に立派な建築物が建ち並び、なかなか見応えがあります。
寺院には珍しく神仏両方が祀られていて、こちらも見所。
多くの人が稲荷といえばキツネ、キツネがご本尊と思われていますが、妙厳寺のご本尊は千手観音、鎮守として吒枳尼眞天(だきにしんてん)が祀られています。
豊川稲荷の稲荷とは境内の鎮守として祀られる吒枳尼眞天のことで、キツネは吒枳尼眞天の思いの分身。「五穀豊穣」「家内安全」といった願いを成就するための使いなのです。
境内散策にかかる時間は1時間
豊川稲荷は、午前5時開門し午後6時00分閉門です。
最寄りの駅(JR豊川駅又は名鉄豊川稲荷駅)から徒歩5分、また大駐車場からも徒歩5分で途中が門前町の散策コースになっていて、お土産やお食事を楽しみながら向かう事ができて便利。
広い境内は回るだけで30分、神仏それぞれの御真言を唱えつつゆっくり参拝すると1時間程、御祈祷を受ける場合はプラス時間がかかります。
年末年始になると大変混雑しますので参拝時間も大変かかると思って下さい。
初詣は三が日で150万人もの参拝者が訪れます。
参拝コースと見所紹介
1.総門
総門では左右の扉をよく見比べると凹の扉と凸の扉になっているのが分ります。向かって左が凹の扉で境内に入る時にこの扉を撫でる事でマイナスの運気を吸わせ、逆に門から出る時は右の凸の扉を撫でる事で膨らむ運気を授かるといわれています。
2.寺宝館
本殿までの途中には大きな鳥居と白くて立派な建物寺宝館があり、ここで寺所蔵の文化財が保管されています。
3.本殿
豊川吒枳尼眞天の御本体が祀られておりご信者の信仰の中心で御祈祷の根本道場です。参詣の人々は御真言「オンシラバッタ二リウンソワカ」と7回繰り返し唱えて拝礼します。本殿右側には階段があり、下りていくと千本幟が立ち並び奥の院へと続く参道へ。
4.万燈堂
豊臣秀吉が持っていた仏像として伝わる不動明王と文殊菩薩、(准堤観音、愛染明王、毘沙門天)が祀られています。
5.大黒堂
入り口におさすり大黒天様が2体祀られています。神7の1柱で財宝、福徳開運の神様です。俵を撫でると食に困らず、打出小槌を撫でると金運アップ、袋を撫でると福を呼ぶとされ多くの人が撫でています。
6.霊狐塚
パワースポットとして有名で、祈願成就のお礼として奉納された八百体以上のキツネの石像が並んでいます。
7.奥の院
拝殿のはりの彫刻がダイナミックで美しく一見の価値ありです。自然木の大きな曲がりを龍のうねりに仕立て昇り龍と降り龍が彫られています。
8.景雲門
景雲門をくぐり振り向くと子宝、子育の神、地蔵菩薩様、右側には巨大な打出小槌、左には願いを叶えてくれる珠「宝珠」があり、宝珠を撫でて御利益をもらいます。景雲門出口には三重塔が見られますがその姿は極小です。
9.祈祷殿
庭園の橋を渡ると祈祷殿。ここにはご本尊、千手観音が祀られていて受け付けに申し出ると拝観もさせてもらえます。
その後今川義元が寄進した豊川稲荷では最古の建造物山門をくぐり総門へと戻って来ます。
豊川稲荷の御利益ってなに?
江戸時代より商売繁盛、開運福徳のご利益があると信仰が広まり現在に至ります。
豊川稲荷は中央構造線上に位置しゼロ磁場という特異空間が存在しており大黒天から霊狐塚が気のパワーが強いと言われています。
ご利益を授かる参拝の仕方は
- 合掌し、「帰命頂礼(又は南無)豊川吒枳尼眞天」(キミョウチョウライ トヨカワダキニシンテン)と唱えて拝礼を3回繰り返す。
- 豊川吒枳尼眞天の御真言「オンシラバッタ二リウンソワカ」を7回唱えます。
- 祈念、黙想
- 再度合掌し、「帰命頂礼(又は南無)豊川吒枳尼眞天」を3回繰り返して終了です。
ここでは豊川稲荷で祀られている神仏それぞれの御真言とご利益を紹介していきたいと思います。
豊川吒枳尼眞天 | オンシラバッタ二リウンソワカ | 商売繁盛、開運出世、福財をもたらす神 |
大黒天 | オン マカ キャラヤ ソワカ | 五穀豊穣、開運出世、財運向上、七福神の一人 |
不動明王 | ノウマク サマンダ バザラタン カン | 厄除開運、健康長寿、商売繁昌、学業成就、大日如来の化身 |
准堤観音 | オン シャレイ シュレイ ジュンテイ ソワカ | 厄難、子宝、安産、諸仏の母 |
愛染明王 | ノウマク サマンダ バザラタン カン | 恋愛、縁結び、家庭円満の神 |
毘沙門天 | オン ベイシラ マンダヤ ソワカ | 仏法守護、財宝、福徳の神 |
地蔵菩薩 | オン カカカ ビサンマエイ ソワカ | 子宝、子育の神 |
御真言とは、不思議な力を持つ言葉です。昔から御真言を唱える事で様々な願いが叶うと云われています。(7回唱える)
豊川稲荷のヨルモウデとは?やり方も紹介!
ヨルモウデとは豊川稲荷のイベントの一つで2021年より開催されている夜間参拝。
豊川稲荷とネイキッドとのコラボで、広い境内が音と光の演出で彩られコロナ渦での感染予防対策もアート作品になっていて安全に楽しみながら参拝する事ができます。
ほかにも薔薇や洋菊など色とりどりの花とおみくじがセットになた可愛い「NAKED花みくじ」やご祈祷された金平糖などご利益がありそうなものを購入する事もできオススメ。
ヨルモウデでは昼間の荘厳な雰囲気の豊川稲荷とは違い、一期一会でつくられる幻想的な空間を体感でき心に残る一夜になるでしょう。
ライトアップで幻想的な夜の参拝
会場では、デジタル技術を駆使した音と光の演出で幻想的な世界が広がります。
会場入り口には新感覚の除菌アート「NAKEDつくばい」、手をかざすと蝶や花びらを形どった光のシャワーが降り注ぐ手指消毒液や、地面に映し出される絵柄を踏まずに歩けば自然とソーシャルディスタンスを保てる「NAKEDディスタンス提灯」が手渡され感染予防対策をしながら光の世界を楽しめます。
本殿へ行く途中の参道のライトアップ、寺宝館に映し出されるプロジェクションマッピング次々に色を変える本殿、昼間とは全く違う空間が作り出されていて感動です。
千本幟が圧巻の奥の院参道
本殿向かって右の階段を下りて進むと木々が広がり静寂な雰囲気の空間に。
参道の左右には参拝者の願い事が書かれた千本幟が延々と立ち並び、その数四千本、初詣時期には七千本にもなり圧巻。
ヨルモウデではこの千本幟の下に置かれた数百個の灯籠でライトアップされ神秘的な空間に変わります。
ここを抜けていくと赤い前掛けをしたキツネの石像が見えてきます。
神秘的な空間の霊狐塚
金運アップでオススメの霊狐塚です。
霊狐塚入り口には富士山から切り出された大きな溶岩がありその奥に所狭しと並ぶキツネの石像が、その数八百体以上にのぼり近年はパワースポットとしても有名です。
一体一体手作りで作られる像をよく見るとお顔の表情やくわえている物が違い、なかなか個性的です。
ここに並ぶキツネは願い事をする人や願いが叶った人が奉納したものだといい人々の願いや感謝が溢れている場所でした。
ヨルモウデではオレンジ色にライトアップされ暖かい雰囲気に包まれます。
まとめ
豊川稲荷は寺院であり、ご本尊は千手観音、鎮守として吒枳尼眞天(だきにしんてん)が祀られていて御真言はオンシラバッタ二リウンソワカ。
豊川稲荷の境内は12.72ha(31,151坪)という広い敷地に立派な建築物が建ち並び、観光時間としては境内を回るだけで30分、神仏それぞれの御真言を唱えつつゆっくり参拝すると1時間程かかります。
年末年始には大変混雑し初詣では150万人もの参拝者が訪れるため観光時間には余裕を持ってくることをオススメします。
参拝コースとしては
総門→寺宝館→本殿→万燈堂→大黒堂→霊狐塚→奥の院→景雲門→祈祷殿の順に進んで行きます。(大黒堂と霊狐塚はパワースポットとして有名)
ご利益は商売繁盛、開運福徳で知られ、また豊川稲荷は中央構造線上にありゼロ磁場としても有名。
ヨルモウデとは豊川稲荷×ネイキッドのニュースタイルの夜間参拝、音と光の演出で幻想的な世界が作り出されています。
オススメの千本幟と霊狐塚もヨルモウデではライトアップされ神秘的な空間に変わります。